こんにちは!Masaです。
今回は配当株であるスカラについて分析していきます!
- 配当株投資分析の仕方
- 株式会社スカラが配当株投資先としてどうなのか
株式会社スカラの概要
株式会社スカラ(4845)は1991年設立の東証プライム上場企業です。
業種としては「通信・情報」に入ります。
SaaSやASPとしてのサービスを中心としており、その他にもコールセンター事業や保険事業も行っています。
今回は株式会社スカラが配当株投資先としてどうか分析した結果を記事にしています。
個人的な分析のため、参考程度にご覧ください。
業績推移(過去3年)
スカラは”国際会計基準”と”Non-GAAP”による決算を開示しています。
今回は国際会計基準による数字で業績推移を見てみます。
売上高を見ると、2021年1月~3月に大きく売り上げを落としています。
これは決算にもある通り、ソフトブレーングループの売却によるものです。
2019年7月から2021年9月までは売上高の成長率がほぼ横ばいでしたが、直近3四半期の売上高は増加していることがわかります。
業績推移(通期)
次に年度別の業績推移を見てみましょう。
過去8年を見ても、事業売却を除くと前年対比で売上高は増加しています。
営業利益率がここ数年低下しているのは懸念点ですが、売上高は事業売却の影響を除くと2桁%成長しています。
中期経営計画
株式会社スカラは中期経営”COMMIT5000”を策定しており、概要は以下の通りです。
- 2025年6月期:売上収益1,000億円 営業利益100億円
- 2030年6月期:売上収益5,000億円 営業利益500億円
内容としては既存事業の拡張・深耕によるオーガニック成長とM&A等の投資、新規事業によるインオーガニック成長で達成を目指すと言っています。
野心的な目標に見えます。
実際決算説明資料でもアグレッシブと言っていますので、楽観視していないように思います。
キャッシュフロー
配当株投資では重要なキャッシュフローを見てみましょう
過去5年営業キャッシュフローはプラスで推移しています。
投資キャッシュフローはマイナスの年度が多いですが、営業キャッシュフローが毎年プラスのためフリーキャッシュフローはプラスの傾向にあります。
配当の分析
配当の分析をしていきましょう。
配当方針と現在の配当利回り
2022年6月期の有価証券報告書には以下のような配当政策が記載されていました。
当社は、株主各位に対する利益還元を重要な経営方針として位置付け、財務体質の強化と今後の事業展開への対応を図るために必要な内部留保を確保しつつも、安定的に配当を実施していくことを基本方針としております。
株式会社スカラ 2022年6月期有価証券報告書
実際、自社株買いを行う(2022年8月31日を期限に300百万円を上限に実施)など、株主還元を行っている姿勢が見られます。
2023年6月期の配当予想は37円としており、2022年9月28日の株価終値が662円であるため、配当利回りは約5.6%となります。
配当に関する情報としては
- 基準日 12/31, 6/30 (配当年2回)
- 2023年6月期予想:37円
配当実績と今後の分析
過去5年間の配当実績を以下にまとめました。
過去安定的に増配を続けてきたことがわかります。
ちなみに2023年6月期に予定通り37円が支払われると、15期連続増配となります。
懸念点としては配当成長率が低下していることです。
これまで2桁成長と比べると見劣り感が否めなく、今後増配なし・減配も考えてしまいます。
そこで2024年6月期以降、配当がどうなるのか分析していきたいと思います。
今後の配当を分析する上で気にしている数字は以下の以下の3つです。
- 親会社株主に帰属する当期純利益に対する配当金支払額
- フリーキャッシュフローに対する配当金支払額
- 現金・現金等物価の増減
この3つをまとめたものが以下になります。
※フリーキャッシュフロー、親会社株主に帰属当期純利益がマイナスん場合は割合を0%としています。
各割合に関しては0~100%以内になっていれば、無理して配当金を支払っていないということになります。
過去5年間を見るとやはり2020年6月期から各数字が安定しないようになっています。
これは前述の通り、売上収益の減少や当期純利益のマイナスが影響しています。
しかし、現金・現金等価物が過去数年で積み重なっている点は安心材料です。
過去3年ほどは業績が安定していませんが現金・現金等価物を取り崩してらず、今後業績は増収傾向に向かうことを考えると、減配まではしないんではないかと考えられます。
まとめ
今回は株式会社スカラを配当株投資としてどうか分析しました。
配当株分析をするうえで重視している点は以下の3点です。
- 親会社株主に帰属する当期純利益に対する配当金支払額
- フリーキャッシュフローに対する配当金支払額
- 現金・現金等物価の増減
これらを考慮すると、かなり無理をして増配を続けているわけではないと感じます。
しかし、売上収益、純利益が低迷している中、今後楽観視は出来ないと感じました。
現金・現金等価物を取り崩し始めたり、フリーキャッシュフロー以上の配当を続け始めたら要注意です。
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