【EVE-NG】Microsoft AzureのVMにインストールする方法

IT技術
この記事でわかること
  • AzureでのVMの作成方法
  • Azure VMにEVE-NGをインストールする方法

EVE-NGとは?

EVE-NGとはネットワークエミュレータであり、実機が手元になくてもネットワーク製品の検証を行えるソフトウェアです。

EVE-NGの詳細や特徴は以下の記事に記載があるので、ご覧ください。

【EVE-NG】Google Cloud(旧GCP)での使用方法
EVE-NGをGoogle Cloud(旧GCP)のVM上にインストールする方法を解説しています。ネットワークエミュレータでもシンプルで使いやすいEVE-NGですが、基本ドキュメントが英語なのでとっつきにくさがあります。完全日本語で解説していきます。

今回はMicrosoft Azureという、クラウドサービスを使用したいと思います。

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Azureは非サポート?

EVE-NGのサイトによると、Azure 仮想マシンへのEVE-NGインストールは以下の理由からサポート対象となっていないそうです。

Azure cloud is not officially supported, because Azure overwrite kernel for EVE VM, and do not accept custom Kernels for VM Machines.

詳しくはわかりませんが、AzureがEVEの仮想マシンを上書きし、仮想マシンがカスタムカーネルを受け入れないためサポートできないとのことです。

Azureで使用する場合、この点を承知の上でインストールする必要があります。

AzureでVMを作成する

これから行う作業としては

  • AzureでVMを作成
  • VMにEVE-NGをインストール
  • EVE-NGで使用するネットワーク機器をインストール

となります。
今回はEVE-NGのインストールまで行い、ネットワーク機器のインストールは個別に解説していきます。

AzureでVMを作成

まずはAzureのアカウント作成しましょう。

Azureは従量課金制のサービスで使用した分だけコストがかかりますが、12か月間無料のアカウントが作成できます。($200が付与されます。)

※クレジットカードによる本人確認がありますが、設定を変更しない限り課金されないので大丈夫です。

以下のサイトからアカウントを作成しましょう。

https://azure.microsoft.com/ja-jp/free/search/?&ef_id=CjwKCAiAy_CcBhBeEiwAcoMRHPNb2bbBMMri6MA8hxJiQNJZ1vN1qMbHwNdhiPl2l0cc87nDVfVAHhoCz6sQAvD_BwE:G:s&OCID=AIDcmmve823aza_SEM_CjwKCAiAy_CcBhBeEiwAcoMRHPNb2bbBMMri6MA8hxJiQNJZ1vN1qMbHwNdhiPl2l0cc87nDVfVAHhoCz6sQAvD_BwE:G:s&gclid=CjwKCAiAy_CcBhBeEiwAcoMRHPNb2bbBMMri6MA8hxJiQNJZ1vN1qMbHwNdhiPl2l0cc87nDVfVAHhoCz6sQAvD_BwE

アカウント作成が完了したら、Azure Portalにアクセスしましょう。
ホーム画面を表示すると以下のようにページとなります。

【EVE-NG】Microsoft AzureのVMにインストールする方法

左上の”リソースの作成”をクリックし、仮想マシンを作成していきましょう。

今回仮想マシンのOSはUbuntuとします。
「リソースの作成」画面の検索ボックスのUbuntu Serverと入力してください。

色々表示されると思いますが、今回は”Ubuntu Server 20.04 LTS”を使用します。
”Ubuntu Server 20.04 LTS”を選択し、”作成”をクリックしましょう。

「仮想マシンの作成」ページが表示されるので、各項目を埋めていきましょう。
設定変更が必要な項目は以下に記載します。残りはデフォルトでOKです。

基本項目

  • リソースグループ:任意の名前のリソースグループを作成
  • 仮想マシン名:任意の名前を設定
  • 地域:Japan East
  • 可用性オプション:インフラストラクチャ冗長は必要ありません
  • 認証の種類:パスワード(ユーザ名、パスワードを設定)
  • 受信ポートを選択:HTTP、SSHを選択

ディスク

  • OSディスクの種類:コスト削減のためStandard SSD
  • データディスク:Standard SSD、64GiBを追加

その他はデフォルトで問題ないので、”確認および作成”をクリックし、検証が成功すれば”作成”をクリックします。

これで仮想マシンの作成は完了です。

EVE-NGをVMにインストール

VMの作成が完了したら、VMにSSH接続しましょう。

VMのIPアドレスは作成した仮想マシンのパブリックIPに記載があります。

【EVE-NG】Microsoft AzureのVMにインストールする方法

SSH接続はTeraTerm等を使って行いますが、方法はこの記事では省略します。

VMに接続が完了したら、以下のコマンドを1行ずつ実行していってください。

sudo -i
wget -O - https://www.eve-ng.net/focal/install-eve.sh | bash -i
apt update
apt upgrade
reboot

少し時間をおいて、SSHで再接続しましょう。

再びSSH接続すると、コマンドライン上にウインドウが表示されます。
パスワードの設定をし、あとはデフォルトのまま進んで大丈夫です。

これでEVE-NGのインストールは完了です。

HTTPで接続する

ブラウザを開いてEVE-NGにアクセスしましょう。
URLは”http://<パブリックIP>”となります。(例:http://20.123.123.212)

アクセスすると以下の画面が表示されます。
ユーザ名とパスワードを入力しましょう。

【EVE-NG】Microsoft AzureのVMにインストールする方法

Username : admin
password : eve
Native console → Html5 consoleに変更

これでログインの完了です。

まとめ

今回はAzureでVMを作成し、EVE-NGをインストールするところまでを解説しました。

しかし、このままだとネットワーク機器を配置して検証することはできません。

次回以降の記事では個別のネットワーク機器をEVE-NG上にインストールする方法を解説していきます。

※VMを使わないときは停止しておきましょう。クレジットの節約になります。

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