- AzureでのVMの作成方法
- Azure VMにEVE-NGをインストールする方法
EVE-NGとは?
EVE-NGとはネットワークエミュレータであり、実機が手元になくてもネットワーク製品の検証を行えるソフトウェアです。
EVE-NGの詳細や特徴は以下の記事に記載があるので、ご覧ください。
今回はMicrosoft Azureという、クラウドサービスを使用したいと思います。
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Azureは非サポート?
EVE-NGのサイトによると、Azure 仮想マシンへのEVE-NGインストールは以下の理由からサポート対象となっていないそうです。
Azure cloud is not officially supported, because Azure overwrite kernel for EVE VM, and do not accept custom Kernels for VM Machines.
詳しくはわかりませんが、AzureがEVEの仮想マシンを上書きし、仮想マシンがカスタムカーネルを受け入れないためサポートできないとのことです。
Azureで使用する場合、この点を承知の上でインストールする必要があります。
AzureでVMを作成する
これから行う作業としては
- AzureでVMを作成
- VMにEVE-NGをインストール
- EVE-NGで使用するネットワーク機器をインストール
となります。
今回はEVE-NGのインストールまで行い、ネットワーク機器のインストールは個別に解説していきます。
AzureでVMを作成
まずはAzureのアカウント作成しましょう。
Azureは従量課金制のサービスで使用した分だけコストがかかりますが、12か月間無料のアカウントが作成できます。($200が付与されます。)
※クレジットカードによる本人確認がありますが、設定を変更しない限り課金されないので大丈夫です。
以下のサイトからアカウントを作成しましょう。
アカウント作成が完了したら、Azure Portalにアクセスしましょう。
ホーム画面を表示すると以下のようにページとなります。
左上の”リソースの作成”をクリックし、仮想マシンを作成していきましょう。
今回仮想マシンのOSはUbuntuとします。
「リソースの作成」画面の検索ボックスのUbuntu Serverと入力してください。
色々表示されると思いますが、今回は”Ubuntu Server 20.04 LTS”を使用します。
”Ubuntu Server 20.04 LTS”を選択し、”作成”をクリックしましょう。
「仮想マシンの作成」ページが表示されるので、各項目を埋めていきましょう。
設定変更が必要な項目は以下に記載します。残りはデフォルトでOKです。
基本項目
- リソースグループ:任意の名前のリソースグループを作成
- 仮想マシン名:任意の名前を設定
- 地域:Japan East
- 可用性オプション:インフラストラクチャ冗長は必要ありません
- 認証の種類:パスワード(ユーザ名、パスワードを設定)
- 受信ポートを選択:HTTP、SSHを選択
ディスク
- OSディスクの種類:コスト削減のためStandard SSD
- データディスク:Standard SSD、64GiBを追加
その他はデフォルトで問題ないので、”確認および作成”をクリックし、検証が成功すれば”作成”をクリックします。
これで仮想マシンの作成は完了です。
EVE-NGをVMにインストール
VMの作成が完了したら、VMにSSH接続しましょう。
VMのIPアドレスは作成した仮想マシンのパブリックIPに記載があります。
SSH接続はTeraTerm等を使って行いますが、方法はこの記事では省略します。
VMに接続が完了したら、以下のコマンドを1行ずつ実行していってください。
sudo -i
wget -O - https://www.eve-ng.net/focal/install-eve.sh | bash -i
apt update
apt upgrade
reboot
少し時間をおいて、SSHで再接続しましょう。
再びSSH接続すると、コマンドライン上にウインドウが表示されます。
パスワードの設定をし、あとはデフォルトのまま進んで大丈夫です。
これでEVE-NGのインストールは完了です。
HTTPで接続する
ブラウザを開いてEVE-NGにアクセスしましょう。
URLは”http://<パブリックIP>”となります。(例:http://20.123.123.212)
アクセスすると以下の画面が表示されます。
ユーザ名とパスワードを入力しましょう。
Username : admin
password : eve
Native console → Html5 consoleに変更
これでログインの完了です。
まとめ
今回はAzureでVMを作成し、EVE-NGをインストールするところまでを解説しました。
しかし、このままだとネットワーク機器を配置して検証することはできません。
次回以降の記事では個別のネットワーク機器をEVE-NG上にインストールする方法を解説していきます。
※VMを使わないときは停止しておきましょう。クレジットの節約になります。
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