こんにちは!Masaです。
今回はEVE_NGをGoogle Cloudで使用する方法を解説します。
- Google CloudでVMの作成方法
- EVE-NGのインストール方法
EVE_NGとは?
EVE-NGとはネットワークエミュレータです。
エミュレータとはコンピュータ等の模倣装置や模倣ソフトウェアであり、EVE-NGを使うと実機を用意することなくネットワーク製品の検証ができます。
ネットワークエミュレータはいくつか存在しますが、EVE-NGの特徴は以下の点だと思います。
ただ、以下の点には注意が必要です。
そのため、今回の記事ではEVE-NGの使い方を日本語で解説していきます。
また、そこそこいいスペックのサーバやPCはクラウドサービスを使用しましょう。
期間とコストの制限はありますが無料です。
それでは解説していきます。
EVE-NGのインストール方法は?
まずEVE-NGのインストール方法について見ていきます。
EVE-NGには有料の”Professional版”と無料の”Comunity版”があります。
無料でも不自由なく使えるので、Comunity版を使用します。
わかりやすく説明するとEVE-NGのインストールには次の3種類の方法があります。
自宅にハイスペックPCやサーバを所有していない人はGoogle Cloudを使用するのがベストでしょう。
Google Cloudは従量課金制(使った分だけお支払い)のサービスですが、無料トライアルとして90日間で300ドルのクレジットが使用できます。
まずはGoogle Cloudのアカウントを作成し、300ドルのクレジットをもらいましょう。
(クレジットカードの登録が必要ですが、勝手に課金されることはありません。心配でしたらアカウント作成後、クレジットカード情報を削除すると良いです。)
GCPでVMを作成する
これから行う作業としては
- GCPでVMを作成
- VMにEVE-NGをインストール
- EVE-NGで使用するネットワーク機器をインストール
となります。
今回は2.EVE-NGのインストールまで行い、ネットワーク機器のインストールは個別に解説していきます。
以下の英語マニュアルを参考にVMの作成、EVE-NGのインストールを行っていきます。
(37ページ目からです。)
GCPでVMを作成
GCPのトップページに入るとこのようなページが表示されると思います。
左上の部分が”My First Project”になっていることを確認してください。
(EVE_NG用に新しいプロジェクトを作成してもいいです。)
まず使用するUbuntuのブートディスクテンプレートを用意します。
ページ右上のCloud Shellをアクティブにしてください。
シェルが表示されたら、以下をコマンドをコピー&ペーストしてください。
gcloud compute images create nested-ubuntu-focal --source-image-family=ubuntu-2004-lts --source-image-project=ubuntu-os-cloud --licenses https://www.googleapis.com/compute/v1/projects/vm-options/global/licenses/enable-vmx
”承認しますか?”や”y/N”と聞かれるので、承認、yと答えてください。
次にVMを作成します。
左タブから”Computer Engine”→”VMインスタンス”を選択しましょう。
”インスタンスを作成‷をクリックするとこのような画面が表示されるので各項目を入力していきましょう。
名前:eve-ng
リージョン:asia-northeast1(東京)
シリーズ:E2
マシンタイプ:e2-standard-8(8 vCPU、32 GB メモリ)
ファイアウォール:HTTP/HTTPSトラフィックを許可する
その他はデフォルト設定で大丈夫です。
ブートディスクに関しては”変更”をクリックし、以下のキャプチャのように設定しましょう。
最後に”作成”をクリックし、VMインスタンスが作成されるのを待ちます。
EVE-NGをVMにインストール
VMインスタンスの作成が完了したら、SSH接続します。
Google Cloudではターミナルソフトを使わずにSSHできます。
下のキャプチャの赤枠の部分をクリックすると、Webコンソールが開きます。
コマンドラインが表示されたら、以下のコマンドを1行ずつ入力していってください。
sudo -i
wget -O - https://www.eve-ng.net/focal/install-eve.sh | bash -i
apt update
apt upgrade
reboot
少し時間をおいて、SSHで再接続しましょう。
再びSSH接続すると、コマンドライン上にウインドウが表示されます。
パスワードの設定をし、あとはデフォルトのまま進んで大丈夫です。
これでEVE-NGのインストールは完了です。
httpで接続する
ブラウザを開いてEVE-NGにアクセスしましょう。
URLは”http://<外部IP>”となります。
外部IPは下のキャプチャの赤枠部分のアドレスです。
アクセスすると以下の画面が開きます。
ユーザネームとパスワードを入力しましょう。
Username : admin
password : eve
Native console → Html5 consoleに変更
これでログインの完了です。
まとめ
今回はGoogle CloudでVMを作成し、EVE-NGをインストールするところまでを解説しました。
しかし、このままだとネットワーク機器を配置して検証することはできません。
次回以降の記事では個別のネットワーク機器をEVE-NG上にインストールする方法を解説していきます。
※VMを使わないときは停止しておきましょう。クレジットの節約になります。
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