数回に分けて、BIG-IP VEをVirtualBoxで検証します!
- Virtual BoxでBIG-IP VEの使用法
- BIG-IP VE試用版の導入方法
- Virtual BoxでLAN環境構築の方法
ロードバランサーを基礎から学びたい人へのおすすめの1冊!
負荷分散の基本的な技術は網羅しており、BIG-IPの仮想アプライアンスを使用した実機を触れるハンズオン付きです!
BIG-IPとは
BIG-IPとはF5社が提供するネットワークの負荷分散や配信の高速化などを実現する製品です。
詳しい解説は以下のページなどを見てください。
BIG-IPは以下の2種類の形態で提供されています。
- ハードウェアによるアプライアンス
- 仮想基盤に対応した仮想アプライアンス(VE:Virtual Edition)
BIG-IPを勉強したいが専用のハードウェアを購入するのは気が引けるという方も多いと思います。(オークション等で買う人はいますが、それでもなかなかな値段)
そこでBIG-IP VEをVirualBoxの仮想マシンにデプロイしすることで、BIG-IPに触れる方法の方が手軽です。
BIG-IPには試用版があり、30日間無料で使えます。(30日以後でも再度試用版ライセンスを適用すれば何回でも使えるかも)
※5回繰り返した人は知っています
BIG-IP VE試用版を有効活用して、勉強しましょう!
BIG-IP VEを仮想マシンにデプロイする
BIG-IP VEをVirtualBOXの仮想マシンにデプロイするまでの流れは以下になります。
- BIG-IP VEの試用版ライセンスキーを入手
- BIG-IP VEのOVAファイルを入手
- 仮想マシンにBIG-IPをデプロイ
- 試用版ライセンス承認を行う
上記の流れで進めていきます。
BIG-IP VEの試用版ライセンスキーを入手
まずはBIG-IP VEの試用版ライセンスキーを入手しましょう。
まずは以下のサイトにアクセスします。
ページを少しスクロールすると登録リンクがあるので、アカウント登録を行ってください。
名前やメールアドレス、パスワードを入力し登録すると、アカウントをアクティベートするメールが届くので、メールのリンクをクリックしましょう。
その後アカウントインフォメーションを入力する画面が表示されるので入力します。(ここでダミー情報を入力すると後のイメージのダウンロードができない可能性があるため、ダミーでいいのでそれなりに現実的な情報を入力しましょう。)
登録を完了すると。MyF5のトップページに飛ぶと思います。
以下のリンクからもアクセス可能です。
MyF5トップページのTRIALSをクリックしましょう。
BIG-IP VEの”Start your Trial”をクリックします。
同意するか聞かれるので。”Yes”にチェックを入れて、Trialが開始されるのを待ちます。
数分かかる場合もあるそうです。
以下のように、My TrialsにBIG-IP VEが追加されれば、完了です。
クリックすると、画面の一番下に様々なライセンスキーが表示されると思います。
BIG-IPは2つ付与されます。
これで試用版ライセンスの取得は完了です。
BIG-IP VEのOVAファイルを入手
次にBIG-IP VEのOVAをダウンロードしましょう。
OVAファイルとは仮想マシンの構成や情報がまとまったファイルです。
MYF5のページ上部の” Resource” →”Downloads”を選択します。
バージョンなどを選択する画面が表示されるため、自分の目的に合ったバージョンやファイルを選択しましょう。
わからなければ、今回は”17.0.0.2_Virtual-Edition”の”BIGIP-17.0.0.2-0.0.2.ALL-vmware.ova”をダウンロードします。
ファイル名はvmware用ですが、ViretualBoxでも使用ができ手軽なので、これを使用します。
仮想マシンにBIG-IPをデプロイ
次に仮想マシンにBIG-IPをデプロイします。
ダウンロードできたOVAファイルを開くと、VirtualBoxが起動すると思います。
起動しない場合はプログラムを選択して開いてください。
最初に色々聞かれますが、全部”はい”を選択し、以下の画面を表示させてください。
ここでは赤枠の部分を変更しましょう。
- 名前:任意の名前に変更
- MACアドレスポリシー:すべてのネットワークアダプターでMACアドレスを生成
最後に”インポート”をクリックし完了です。
試用版ライセンス承認を行う
最後にライセンス認証を行いましょう。
先ほど作成した仮想マシンを起動させてください。
黒いコンソール画面が表示されます。
最初にログインを求められるので、以下のアカウント情報を入力してください。
ID:root
PAssword:default
この後、新しいパスワードの設定を求められるため、任意のパスワードを設定しましょう。
次にGUI画面でログインするアカウント”admin”のパスワードを設定します。
コンソール画面で以下のコマンドを実行してください。
passwd admin
その後新しいパスワードを聞かれるので、設定しましょう。
最後にmgmtポートに割り当てられているIPアドレスを確認します。
以下のコマンドを実行してください。
ifconfig mgmt
赤枠部分が割り当てられているIPアドレスとなります。
ブラウザを開き、https://192.168.10.115でアクセスしてください。
(IPアドレス部分が違えば、各自変更してください。)
GUIログイン画面が表示されるので、先ほど設定したadminアカウントでログインしましょう。
最後にライセンス認証を行います。
前提として、仮想マシンがインターネット向け通信をできるようにしておいてください。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
仮想マシンの作成時のデフォルトがブリッジアダプタのため、いじっていなければ問題ないと思います。
(コンソール画面でping 8.8.8.8が通ればOK)
GUI画面の左側の”License”をクリックします。
ライセンスはアクティベートされていないので、”Activate”をクリックします。
Base Register Keyの部分に先ほど取得したBIG-IP VE試用版のライセンスキーを入力しましょう。
Outbound Interfaceは”mgmt”を選択します。
文字列が表示されますが、”accept”をクリックします。
その後、ライセンスが適用されれば完了です!(画面上部の表示が消えます)
まとめ
今回はBIG-IP VEをVirtulaBoxの仮想マシンにデプロイし、試用版ライセンスをアクティベートするまでについて解説しました。
順序は以下の通りです。
- BIG-IP VEの試用版ライセンスキーを入手
- BIG-IP VEのOVAファイルを入手
- 仮想マシンにBIG-IPをデプロイ
- 試用版ライセンス承認を行う
今後はVirtulaBoxを使用して、BIG-IPの簡単な検証環境を作成する記事を作成していきます。
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